IT業界における人材確保の動き

未経験でIT業界へ転職したいと考えても、求人には「経験者採用」ばかりが目に付き、未経験での募集は少ない印象を受けます。特にIT業界となれば、専門的なスキルや知識を必要とされるので、未経験者には近づき難いイメージがあります。実際、IT業界にはSEをはじめ、営業やコンサルタント等の職種がありますが、その多くは経験者採用枠となっています。一方、同業界でも人材不足の波は押しよせており、少子高齢化に加え、IT技術の急激な進歩が要因としてあります。

IT業界としては、人材を確保するために、未経験者の採用枠を増やす動きが出ています。入社後に教育し、現場経験を通じて必要なスキルを身につけさせるカリキュラムを組んでいます。年齢的には20代が求められていますが、ヤル気やものづくり意欲が高ければ、30代でも40代でも十分転職の可能性があります。企業側が若年代を希望するのは、ITは専門用語やスキル取得が膨大にあるからです。人間の脳は年齢と共に記憶力が衰える傾向にあるので、若い人の方が有利とされているわけです。

IT企業が中途採用する場合、20代であれば将来性に期待して、SEやプログラマー枠で受け入れる傾向があります。一方、30代や40代の場合は、営業枠であれば、十分採用の可能性があります。ソフト製品をはじめ、システム開発やWebサイト制作、その他ITサービスの販売を担当する職種です。営業職は、IT全般の知識や専門的スキルを要する場合もありますが、専門分野はSEやディレクターに任せることも可能です。むしろ、プレゼン力やコミュニケーション力、そしてスケジュール管理力の方が重視される傾向があります。